エアコンから水が漏れて困る!原因と対処方法をプロが解説

「エアコンをつけていたら、突然本体から水が落ちてきた」という経験はありませんか。エアコンの水漏れが起こってしまう原因は複数あり自ら対処できるものもあれば、専門の修理業者を呼ぶ必要があることも。今回は年間5000件のエアコンクリーニング実績をもつ私たち「京滋の清掃会社.jp」が、水漏れの原因と起こってしまった際の対処法、未然に防ぐための対策をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

 

 

<目次>

エアコンの水漏れとは

主な原因はドレンホース

ドレンホース以外の原因

水漏れが起こった時の対処方法

改善しない場合は修理業者に依頼

水漏れを未然に防ぐための対策

まとめ

 

 

エアコンの水漏れとは

冷房をつけていると、エアコン本体から水滴が落ちてきたり、エアコンの後ろ側から壁を伝って水が流れたりすることがあります。このようなエアコンの水漏れが起こるメカニズムについて解説します。

冷房運転のとき、エアコン内部では室内から取り込んだ空気を熱交換器によって冷やし、この冷風を吹き出し口から出しています。この熱交換器によって空気を冷やす際にエアコン内部で結露が生じ、水滴が発生します。空気は温度が高いほど多くの水分を保持することができますが、冷たいコップの表面に水滴がつくように、空気が冷やされることで保持していた水分がエアコン内部で水滴となって現れるのです。これが一滴や二滴であれば問題ありませんが、室内の温度を急激に冷やそうとしたり、エアコンを長時間使用した場合には大量の結露水が発生します。結露水はエアコン内部の「ドレンパン」と呼ばれる部分に集まるように設計されており、そこに接続された「ドレンホース」という配管を通り室外へと排出されます。通常はこのように外へ流れていくので、室内に水が漏れることはありません。しかし、このドレンパンやドレンホースに何らかの異常が起こった場合、エアコンから水が漏れてしまうのです。水漏れが起こっていることに気付かないまま長時間使用してしまい、エアコンの下の家具が水浸しになってしまったという話もよく聞きます。また、漏れた水が床や壁を伝っている場合は腐食してしまう可能性もあります。他にも、水漏れが電気回路のショートを引き起こし事故につながる危険性もあるので、水漏れが起こっている場合は使用をできるだけ控えるようにしましょう。

 

主な原因はドレンホース

水漏れが発生する原因の大部分はドレンホースの不具合です。

<ドレンホースの詰まり>
室外機の近くのドレンホースが詰まっている場合、行き場をなくした水が逆流しエアコン本体から漏れてしまいます。ドレンホースが詰まる原因は色々ありますが、主に室内機から排出される汚れやホコリと、ドレンホースの先端から入ってきた落ち葉やゴミなどが絡まり合って詰まっていることが多いです。

<ドレンホースの先端の不具合>
水の出口であるドレンホースの先端が上を向いていると、スムーズに水が流れにくくなります。水を排出できたとしてもドレンホースの先端が上を向いていることで、ホコリやゴミが溜まって詰まりやすくなります。また、ドレンホースの先端が潰れていたり、地面や水たまりに入って塞がっていたりする場合も、エアコン本体から水が漏れてしまいます。

<ドレンホースの配管の不具合>
配管する際のドレンホースの勾配が不十分なことも原因として挙げられます。本来ドレンホースは水を排出できるよう勾配を取って、つまり外へ向かって低くなるように設置されるものです。これが不十分だと排出口に向かって水が流れていかなくります。その結果、水が溢れてエアコン本体から漏れてしまうのです。

 

ドレンホース以外の原因

ドレンホースの不具合以外では、様々な原因があります。取り付けなどに問題がある場合も。

<フィルターに溜まった汚れ>
エアコンのフィルターが汚れたまま使用していると、水漏れが起こりやすくなります。フィルターが目詰まりを起こすことで空気の流れが悪くなり、冷房の効率が悪化します。エアコンはそれでも何とか部屋の温度を下げようとするため、熱交換器が過剰に稼働し空気を冷やしすぎることで結露水が大量に発生してしまうのです。結露水の量がドレンホースから配水できる量を超えてしまうと、溜まった水がエアコンから溢れてくる場合があります。フィルターはエアコンの前面パネルを上げると簡単に取り外せるので、エアコンを使うシーズン中は1ヶ月に1回から2週間に1回を目安に、こまめに掃除するようにしましょう。

 

<ルーバーでの結露>
エアコンのルーバー(風が出てくる部分の風向板)で発生する結露も水漏れの原因として挙げられます。ルーバー部分に冷気があたることで結露水が発生し、ポタポタと水滴が落ちて来ることがあります。部屋が暑く、湿度も高い日に起こりやすいですが、このような結露は故障や不具合ではありません。風向を上向きに設定するなど、ルーバーの角度を水平にすることで冷気が当たりにくくなり、水滴が発生するのを防ぎやすくなります。

<室内外の気圧差>
マンションなどの気密性の高い部屋では、雨の日や風の強い日など外の気圧が高いときに、室内外の気圧差が生じることがあります。そんなときエアコンを使用すると、外と繋がっているドレンホースから室内に向かって空気が逆流することがあります。ドレンホースを通って上がってきた空気がドレンパンの水にぶつかり、「ポコポコ」といった音が鳴ります。また、空気と一緒にドレンホース内の水が逆流した場合は、エアコンから水漏れが起こります。室内外の気圧差が無くなれば解消するので、窓を開けるなどして外の空気を取り込んでみましょう。

<エアコンの取り付けの不具合>
取り付けの際の不具合で、水漏れが発生する場合があります。上で述べたようにエアコンは結露水がドレンパンに集まってドレンホースから排出されるような構造になっていますが、取り付けの際の不具合でエアコンが左右どちらかに傾いて設置されてしまうことがあります。このような設置不良によりエアコン本体が傾いてしまうと、結露水がドレンパンに集まらず漏れてしまったり、ドレンパンから溢れやすくなります。エアコンを取り付けたばかりなのに頻繁に水漏れが起こる場合は、エアコンが正常に設置されているかどうかを確認しましょう。

 

<室外機からの雨水>
台の上や屋根など、室外機がエアコン本体よりも高い位置に設置されていることがあります。このような場合には、雨水が侵入してエアコン本体から水漏れが起こることがあります。エアコン本体と室外機をつなぐ配管はは雨風や紫外線からのダメージを防ぐテープによって保護されていますが、長期間使用しているとテープが劣化して破損する場合があります。その結果、テープの内側に雨水が侵入して配管を伝い、エアコン本体へと水が流れて水漏れが発生してしまうことがあるのです。なお、室外機がエアコン本体よりも低い位置に設置されている場合は、このように雨水が配管を伝ってくることがないので、雨水が原因で水漏れが起こる可能性はほとんどありません。

 

水漏れが起こった時の対処方法

エアコンが水漏れした際は、被害を抑えるためにも、まず以下の対処方法を実践しましょう。

<エアコンの電源を切る>
水漏れが起きてしまった際は、二次被害を防ぐために本体の電源を切りましょう。運転を止めることで水漏れも止まるため、エアコン周辺が水浸しになるのを抑えることができます。また、本体の電源コードをコンセントから抜くことも大切です。コンセントを差しっぱなしの状態だと、漏電により火災が起こる危険性があります。ただし、漏れた水によって既にコンセントの周辺が水で濡れている場合は、感電の可能性があるので電源コードに触れずに電源元となるブレーカーを落とすようにしましょう。

<ドレンホースの状態を確認する>
エアコンの水漏れの原因となる大半は、ドレンホースの不具合です。ドレンホースの先から水が排出されているのかを確認しましょう。水が出ていない場合は、ホースの先端が上を向いていないか、中に汚れが詰まっていないか、破損は無いかなどをチェックしましょう。自分で見ても分からない場合は水漏れの原因を特定するのが難しいため、専門の修理業者に相談してみましょう。

 

改善しない場合は修理業者に依頼

エアコンは精密機器のため、素人が無理に対応してしまうと状況が悪化する場合があります。原因が分からない・上記の対処方法を行っても改善しない場合は専門の修理業者に依頼するようにしましょう。ただし、賃貸のマンションなどで入居時から既にエアコンが設置されている物件では、エアコンの所有者は大家さんや管理会社になります。勝手に修理などを行うと後々トラブルになるケースもあるため、先に大家さんや管理会社へ連絡しましょう。修理費用を負担してもらえる場合もあります。

 

水漏れを未然に防ぐための対策

水漏れに気付かないまま放置していると、床や家具・家電が濡れて傷んだり故障したりする可能性があります。無駄な出費を発生させないためにも、普段からエアコンの水漏れを防ぐための対策を行いましょう。

<ドレンホースの定期的な掃除>
エアコンの水漏れを防ぐには、ドレンホースを定期的に掃除することが最も効果的です。ドレンホースの先端付近にゴミが溜まっている場合は、歯ブラシなどでゴミをかき出しましょう。また、他にもつまりを解消する方法としては、ご家庭の掃除機を使った方法があります。エアコンの電源を落としてから、ドレンホースの先端をタオルで塞ぐように巻いて、輪ゴムで隙間がないように留めてください。タオルの上からドレンホースの先端に掃除機をぴったりと当て、数秒ほど吸ってください。その後、タオルと輪ゴムを外してタオルの中に溜まったゴミを捨てれば完了です。内部に水が溜まっていると掃除機に水が流れて故障してしまうので、最後にエアコンを使ってから2日間ほど放置したて内部を乾かしてから行うのがオススメです。

 

<エアコンのフィルター掃除>
上で述べたように、フィルターに汚れが溜まっていると余計な結露水が発生して水漏れが起こりやすくなります。ついたホコリ汚れを水で洗い流して、しっかり乾燥させるだけの簡単な作業なのでフィルターはこまめにお手入れするようにしましょう。

<プロによるエアコンクリーニング>
エアコンを分解洗浄してもらうことでエアコンの効きが良くなり、余計な結露水の発生を抑えます。また、当社ではエアコンクリーニングの際にドレンホースからちゃんと排水されているか、詰まりはないかを確認しながら作業を行うので、ドレンホースに関わる水漏れのトラブルを未然に防ぐことができます。

 

まとめ

エアコンからの水漏れは、ほとんどがドレンホースが原因です。室外機の近くにあるドレンホースの先端が上を向いていないか、詰まっていないか確認しましょう。また、フィルターの汚れが原因の場合もあります。定期的なエアコンクリーニングなども行いながら、こまめなメンテナンスを心がけて長く使えるようにしましょう。

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